チリでサーモンは大人気の高級魚!サーモン記事のここがデマだ!

オラ!

ジョージ・ホルヘです。

以前書いた「養殖サーモンのデマ・真実」記事のアクセスが急増してると思ったら、下のサーモン記事に疑問を持たれた方が見にられてたんですね。それはともかくブログを見ていただきありがとうございます。

www.huffingtonpost.jp

サーモンが人気になったからこそ、こういったデマ記事でも注目されているのですが、今回は大手ウェブメディア発ですしこの記事を見て不安に思われた方も多いと思うので、間違っている箇所にはしっかり口を挟んでいきましょう!(ちなみに私は別にサーモン業界の回し者でもないので悪いところは悪いと言いますよ)

ということで日本サーモン界のためにもチリサーモンの真実を答えましょう!!

はじめにブログタイトル!

「日本のスーパーで売られているチリ産の鮭を地元の人が食べない理由」

まずこれが一番意味不明!(いきなり)

チリでサーモンは超大人気です!!

チリに行かれた方はもちろんご存知だと思うんですが、レストランでサーモンが置いてない店なんてありませんよ!!

スーパー・市場でも魚売り場にはもちろんどこでもサーモン置いてます!!

これはチリの市場ですけどほとんどサーモンですからね….

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私が地元の人が食べない理由をあえて挙げるとすれば、サーモンってチリの方にとっては高いんですよね。

スーパーでは肉の値段の倍以上ですし、レストランでもチリビーフのステーキ500gとサーモンステーキは同価格帯です。またサーモンは国際商材なんでチリマーケットでなく国外に流通していきます。

これが唯一地元産地の人が食べない理由かなぁ。。。

といっても養殖場・加工場の友人方もサーモン大好きだったから皆食べているんですけどね!笑

とまぁジョージと一緒にどんどんいきましょう

1 鮭の餌

鮭のエサは、他の魚を粉にしたものを、ペレットにしたものだそうです。(鮭を1キロ太らせるために、4キロの魚が必要だそう。普通、市場に売られる鮭は、4.5キロ~5キロなので、18キロ~20キロの魚が必要ということになります)良心的な会社は、きちんと、魚をエサにしているそうですが、それは、コストがかかる。そこで、鶏肉、牛肉、鮭などを冷凍して販売しているある会社は、鶏肉をパッキングした後の残骸を鮭のエサにし、鮭をパッキングした残骸を牛のエサにし、牛肉をパッキングした残骸を鶏のエサにしているのだそうです!!!(それを聞いてから、私たちは、養殖の鮭を食べるのをやめてしまいました。)

えーと全くの間違いです。

「良心的な会社はきちんと魚を餌にしているそうですが…」

ってまずそんな会社存在しません。基本的にサーモンの餌は鶏肉の残渣ミールや魚粉、大豆粕等の配合飼料です。魚ベースの飼料なんてまずありえません。そしてこれを聞いて「養殖の鮭を食べるのをやめてしまいました」なんて思う方は養殖魚全般食べるべきではないです。国産のタイやブリ、カンパチ等養殖魚の餌は魚ではなく、鶏肉や植物性タンパクの配合飼料です。 天然の魚もミミズやらフナムシとか餌にしているものもいますので、もしかしたら食べない方がいいかもしれませんね。私はそれを止めようとはしませんよ。

さらにいえば

「鮭を1キロ増やすのに4キロの魚が必要」

これは全くの嘘です。

サーモンの増肉係数は約1.2-1.5と言われてまして、これはサーモンが1kg大きくなるのに必要な餌の量が1.5kgという意味なんですよね。

水族栄養学研究室のBlog2: 増肉係数と可食部を考えてみる

ちなみにマグロの増肉係数は15!1kg大きくなるのに15kgの餌が必要なんです!(サーモンの10倍!)

しかもマグロは配合飼料をほとんど食べないので餌はサバ等の青物でかなり高価!養殖には元々不向きな魚なんですよね。その点サーモンはペレットでもなんでも食べますし成長も早く体も丈夫!養殖されるために生まれてきたような魚なんですよね!!(話が逸れてしまいました)

2 寄生虫を殺す殺虫剤

前回の記事でも述べましたが、チリのサーモン養殖は本当に国策・国家の柱になるような事業です。殺虫剤を垂れ流すようなことはまず行いません。そもそも養殖って酸素供給や換水を意識してある程度海流のあるところでやるんですよ。そこに殺虫剤を撒いてもすぐに流れてっちゃうよ…??

淡水養殖場でも水の浄水チェックは日本の比でないくらい厳しいよ…??

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水揚げされるサーモンたち

3 抗生物質

そんなわけで、免疫の低いチリの鮭が、病気にならず、市場に出るサイズに育てるためには、抗生物質が必要です。「チリ産の鮭は薬漬けなんだよ」と友人。もちろん、抗生物質も、海に流れていきます。

….えーっと

まぁ抗生物質は前記事ご参照

養殖サーモンの超有害・危険はデマ!プロが真相を暴きます! – サーモンガレッジ!

抗生物質はサーモンがまだ手のひらに乗る程のちっさい時に注射します。言わば幼稚園の頃に受けたハンコ注射を大人になって薬漬けだっていってるみたいなもんです。

これを害といって食べれないなら、おそらく国産牛や豚もワクチンくらいは接種しているので食べないほうがいいですよ。としか私は言えませんね。

4 鮭の密集度

鮭が養殖されるケージ(檻)は、縦、横、高さ 30メートル。その中に、なんと、5万匹の鮭が入れられているそうです。最も、ヘルシーな養殖場でも、鮭が成魚になる1年半の間に、1万匹は何らかの理由で死ぬそう。残りの4万匹がこのケージの中で、ぎゅうぎゅう詰めの状態で育てられるそうです。

確かにチリの養殖はノルウェーと比べ過密養殖です。

ノルウェーは豊かなフィヨルドの恩恵を受けて養殖地が広いんですよね。しかしこれもチリ水産庁が研究の元に上限を設けています。それについて素人の我々が魚の密度がどうこう言うのもおかしい話だと思います。「なんと5万匹がぎゅうぎゅう詰めで!」って笑。狭いかどうかを決めるのはサーモンで、彼らが大人になるまで健康に育てるから問題ないものだと私は思うのですが。無論政府も馬鹿じゃないですし環境への影響度も細かく調べているはずです。当たり前ですよね。

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水揚げされたサーモンたち

まとめ

結局この記事を書いた人が言いたかったことは最後の一文に尽きると思います。

【お知らせ】パタゴニアでの暮らしが本になりました。

丁寧に画像付きでの紹介まで。逞しい商売根性は見習いたいですが、ソースにもあたらない煽り記事で集客するのは感心できませんね。このように拡散されるコンテンツで集客をし、そこから販売につなげるのはネットビジネスの常套手段ですが、ある程度大きなメディアからの発信なんでもし世間の方が鵜呑みにされていると思うと少し心配です。

huffingtonpostで1日でFacebook1万いいねを超えるこのバズ記事、やはり食品煽りの記事は人気になりますよね。たとえそれが嘘だとしても。

私としても「〜が健康にいい」記事より「実は超有害・危険」記事のほうが気になってしまいますからね。人間の性です、仕方ない。

一応私の文書ソースが「自身の経験」だとは言えませんので(そもそも私の顔が胡散臭い)世界一位のサーモン養殖会社Marineharvest社が一般公開しているpdf資料のリンクを貼っておきます。

http://www.marineharvest.com/globalassets/investors/handbook/2015-salmon-industry-handbook.pdf

無論この記事も信じてもらわなくて結構です。

できるだけ多くの一次情報にあたってくださいね。

ここまで読んでいただき、ありがとうございました。

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サーモン大好き ジョージ・ホルヘ

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